| アンソニー プラトカニス¥ 3,360 社会心理学:3位 (2009.11.26) |
第36章。章名は「第三帝国の宣伝-不確実性のケ-ス」
抜き出し(圧縮、改変あり)
われわれの側の活動は、まったく駄目というわけではないのだが、とにかく穏やかすぎたのだ。われわれが失敗したことを、
敵は素晴らしい方法と見事な計算でやった。宣伝の最大の特徴は、敵が罪もない市民や捕虜に残虐な行為を与えたという話の報道だった。完全な作り話もあった。
そうした説得を管理する倫理はなく、成功か失敗かというル-ルだけが存在した。「最も残酷な兵器であっても、それが素早い勝利をもたらすなら、人道的なものとなる」と言っている。彼らは単純なヒューリスティックに導かれて思考する。
宣伝活動に娯楽性をもたせることにより、大衆の注目を得た。
「総統」という言葉は、ヒトラーを指すときだけに使用するよう強要した。
「頭のなかの絵」を作り出すために、悪口や噂も利用した。個人的な醜間の噂を流し、対立派のメンバーを中傷した。
決起集会と宣伝映画には、歓喜し、拍手し、敬礼するナチ支持者の大集団が常に登場した。
話し手が確信をもっていると、受け手はそのメッセージを受け入れやすい。
建物が表現している国家権力の巨大さに圧倒され、自己の存在の姪小さを感じた。
初期の頃の一般ドイツ人たちの反応といえば、彼らを笑いものにする類のものだったが、そのことが多くの支持者たちをいっそうナチ運動へ傾斜させることになった。
連合軍が勝利を収めたとき、「これは困難な戦いだ。われわれはもっと頑張らなければならない」と考える覚悟ができていた。
ユダヤ人を使った、グランファル-ンと恐怖アピ-ル。
ナチの宣伝機構が成功したのは、巧妙な説得術の利用だけではなく、重要なものがあった。アリストテレスは、論理的に考えられない人びとを導くために説得が必要と述べている。宣伝は無知な人びとに「真理」を伝えるための手段なのである。
ギリシアの哲学者プロタゴラスは、これとは異なる説得の役割を見出している。すなわち、議論を通して、どんな行為の過程についても、その利益と不利益が鮮明にされるというものである。
クルト・レヴィンは心理的場理論を展開し、個人の心理的欲求と課題がその個人の世界観に影響を与えることを強調した。
宣伝の機能は、たとえば異なった人びとの権利を尊重したり、思案したりすることではなく、主張すべきであると言した権利を排他的に強調することである。
僕の感想:
引用が長くなった。ナチスの例。一つだけ、米英の例もあるけど、主語は抜いた。ヒトラ-は、米英から学んだと。ただ、真理を教条的
にし、特定人種を排除した。また、説得を宣伝のみに限定し、議論をさせる事はしなかった。
アリストテレスの導くために説得が必要というのは、現実世界を見れば納得せざるえない。議論して、個々の利益を精査してというプロセスを踏む余裕が有ることは少ない。実際に、1900年前半には、多くの国家が情報戦略を駆使し、国家間戦争を戦った。それは、議論というものではなく、宣伝だった。国民を動員した近代戦争は、、、。そして、現代は、インタ-ネットが、個人単位の情報戦略を要求するようになる。
あと、負けた時のダメ-ジは大事なのかも。「困難な闘いだ、もっと頑張れ」いい言葉だ。全ての思想から、自由になることはできず、結局何かのミ-ムの乗り物に乗っているだけな以上、時々、振り返り、通常は「困難な闘いだ、もっと頑張れ」でいくしかない。毒も薄めれば薬になることもあるかも。刺激される。
次が、最終章。この本は、最後になってきて、お得情報が出てきて、普通の人には読みやすくなってきた。
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